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Newsletter vol.24 社長が博士課程の学生になると何が起こったか⑩
長沼 恒雄 2016年4月に東北大学大学院情報科学研究科博士後期課程に入学した。入学までの経緯は(5)・(6)に書かせてもらった。社長業もしながら、人生で初めての研究生活が始まった。 取り組んだ内容は「機械の故障予測と不良品発生の原因推定」である。いずれもアスカの工場で生産性向上を阻害している課題を解決するためのものであった。この研究では工場で取得された膨大なログデータを使用した。 研究の詳細はニュースレターの趣旨とは異なるので、どのような環境で研究を進めたのかの話をしたい。私の自宅は本社のある兵庫県加東市、大学は宮城県仙台市にある。アスカには宮城県加美町にも工場があり、以前から毎月3~4日間出張をしていた。この工場は得意先の要請もあり、父が1978年に建設したのがはじまりである。私がアスカに入社して最初に働きだしたのもこの工場である。その後、関東以北の得意先も増え、それに伴い生産能力を拡張してきたが、手狭になった。違う場所に生産拠点が必要になり、県外も含め多面的に立地を検討した結果、同じ町内の工業団地に新工場を建設することにした。新工場建
2024年7月17日
Newsletter vol.23 社長が博士課程の学生になると何が起こったか⑨
長沼 恒雄 今回は弊社の検査カメラがどのように普及したかについてのお話をする。近年の監視、防犯などのカメラに関連する技術の進化はめざましく、我々の日常生活にも欠かせないものになっている。 アスカカンパニーでは、今から20年ほど前に、ヨーグルトのフタの生産ラインで本格的に検査カメラを導入した。この製品はインモールドラベリング成形1を採用しており、ラベルの位置検査は不可欠である。成形品とラベルの位置を計測するカメラが使用された。当時は弊社にはカメラ検査の技術はなく、外部の専門業者にすべて依頼をした。実際に生産を開始すると、外乱光やラベル印刷色などのちょっとした環境変化に対し、カメラや照明の設定条件を変える必要があった。そのたびに生産現場の人が専門業者に問い合わせて指導をしてもらうのだが、カメラの基礎知識がないので、言われるままに調整しても、うまく条件変更ができないことが多かった。このことは現場の生産性を低下させ、作業する人に大きなストレスを与えた。 同じ頃に顧客先Y社が自社生産ラインに最終製品の外観検査用カメラ検査装置を導入した。Y社が弊社のキ
2024年6月19日


Newsletter vol.22 社長が博士課程の学生になると何が起こったか⑧
長沼 恒雄 前号では、私がアスカカンパニーでのデジタル化初期の80年代から今まで取り組んだ管理系の事例について紹介した。今回は機械制御や生産情報システムの取り組み事例を紹介する。 私が入社した1980年頃の成形機や自動機の電気制御はリレーシーケンスが主流だったので、機械の電気回路は配線図を読んだり、制御ボックスの中で配線をしながら学んだ。これは、とても複雑でちょっとした機械の動作を変更するだけでも、物理的に配線をやり替えないといけなかった。ところが、同時期にPLCというデジタルで機械の動作を制御する装置が普及しだした。簡単に言うと、機械の動作をプログラムに書けば良い。動作を変更したければ、プログラムを変更するだけで機械の配線は変更しなくて良い。 1980年代後半にグリコグレープフルーツゼリー(GFD)の容器を開発した。容器の開発コンセプトは「本物のグレープフルーツを半分に割った形にせよ」であった。成形品が2つのパーツで、外カップ(黄色)と内カップ(白色)から成り、超音波で溶着するという容器である。(写真1,2) 写真1 写真2 容器の開発チ
2024年5月17日
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