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Newsletter vol.33 論語と算盤とSDGs⑥ <御木本幸吉>
豊島 敦 2002年世界で初めて、近畿大学は人口孵化によって生まれたクロマグロの稚魚を育成し、再び産卵させる「完全養殖」に成功した。クロマグロの安定供給に貢献する技術として期待されていたが、その完全養殖が事業として岐路にたたされているという。餌代の高騰や、クロマグロの資源量が回復し、完全養殖の算盤勘定があわなくなってしまっているようだ。日本では江戸時代からウナギや海苔の養殖が行われており、現在に至るまでその技術の高さは世界から認められる所であるが、御木本幸吉は明治期に世界で初めて真珠の養殖に成功し、今日まで世界の真珠産業をリードし続ける企業「MIKIMOTO」を創業した人物である。「真珠王」とも称される幸吉も報徳思想の信奉者であり、二宮尊徳の言葉を弟子がまとめた「二宮翁夜話」を7回熟読し、「海の二宮尊徳となる!」と公言していたと伝えられている。今回は、御木本幸吉がどのように報徳思想を昇華させたのか、足跡をたどってみたい。 幸吉は江戸時代末期1858年に、現在の三重県鳥羽市にうどん屋の長男として生まれた。実家はそこそこ手広く商売をしていたが、事
2025年3月19日


2025年2月16日


Newsletter vol.31 論語と算盤とSDGs④ <豊田佐吉>
豊島 敦 昨年末、ホンダと日産が経営統合するというニュースが流れた。トヨタ、フォルクスワーゲンに次いで販売台数世界第3位の自動車会社になるという。かつて自動車業界ビッグ3といえば、ゼネラルモーターズ、フォード、クライスラーの米国の3社を指していたことを考えると隔世の感がある。また、年の瀬迫った12月25日には、長年スズキをトップとして牽引してきた鈴木修氏の訃報があった。軽乗用車アルトの開発、インドでの合弁事業など軽自動車業界発展への功績は大きい。 今や世界企業となった日本の自動車会社であるが、スズキの創業者鈴木道夫、ホンダの本田宗一郎、そしてトヨタ自動車の祖業で自動織機を開発した豊田佐吉はいずれも静岡県遠州地方の出身であることをご存じだろうか。遠州地方には、「やらまいか」という言葉がある。「やってみようではないか」、「とにかくやってみよう」といった意味で、遠州の人々の進取の気質、旺盛なチャレンジング精神を表している。世界をリードする自動車会社が遠州発祥ということは、こうした気質もあろうが、遠州地方には報徳思想が普及していた影響も大きいのではな
2025年1月19日
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